初心者のための脂肪吸引マニュアル
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初心者のための脂肪吸引マニュアル
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脂肪吸引後のアフターケアについて解説します。
脂肪吸引は身体の組織に変化が起こるため、術後の回復には時間がかかります。その間に気を付けないといけないことや、してはいけないことがいくつかあります。
ぜひ手術前に、知識として入れておいてくださいね。
脂肪吸引をした後は、必ずその部位に内出血やむくみ、腫れなどの症状が出ます。これらの症状を早く回復させるために、ガードル・ストッキング・サポーターなどで患部を圧迫するように着用します。
圧迫は、腫れやむくみがひくまでし続けてください。期間としては、大体1~3週間程度。しかし、圧迫をしないと違和感を感じることも多く、半年間くらいはサイズを徐々に広くしながら圧迫している方もいます。
通常は、カニューレを挿入するために切開した部位は縫い合わせてありますので、抜糸が必要です。
一般的に抜糸は、術後1週間ほど経ったころに行います。クリニックによっては、溶けるタイプの糸を使用し、抜糸をしないで良い場合もあります。ただ、人によってはこの糸でアレルギー症状を起こすこともありますから、検診の意味でも、抜糸をしにいくのが理想的です。
術後何も対策をしないと、1週間ほどで皮下が固くなってきます。これは拘縮(こうしゅく)といって、脂肪の一部がなくなった状態に脂肪細胞が慣れておらず起こる現象のことです。
この状態を放っておくと、表面が凸凹になってしまいますから、腫れがひいた段階から1~2ヵ月間は、マッサージを怠らないようにしましょう。
脂肪吸引後のアフターケアは、意外と大変なんですよ。
ではなぜ脂肪吸引後は喫煙、飲酒を控えなければならないのでしょうか。脂肪吸引後の喫煙と飲酒が引き起こす影響やリスクについて詳しく説明いたします。
まず脂肪吸引後の喫煙が与える影響についてお話します。喫煙による影響は2つあり、どちらも脂肪吸引の術後に深く関わります。
タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させてしまう作用があるため、血液の循環が悪くなってしまいます。
脂肪吸引を行った部位には空間ができているので、細胞が修復されなければいけません。そのためには十分な栄養分と酸素が必要であり、血液はこれらを運ぶ大切な役割を持っています。
ところがタバコを吸うとニコチンの影響で血管が収縮し、十分な酸素と栄養が送り届けられません。そのため術後の回復に大きく影響してしまいます。
また血流が悪くなるとむくみを引き起こしてしまいます。むくみは冷えが原因で起こることが多いですが、その原因の一つに血流の悪さがあります。
特に脂肪吸引後はむくみの症状が出やすい状態となっているため、タバコを吸うことでますますむくみのリスクが高くなります。
冷えと血行の悪さによるむくみは美の大敵であり、タバコはその原因を作る大きな要因であることを理解しておきましょう。
タバコが与える影響はニコチンだけではありません。タバコを吸うことで血中の一酸化炭素濃度が上がり、細胞の修復に必要な酸素が十分に送り届けられません。
一酸化炭素は酸素の200~250倍の割合でヘモグロビンと結合し、酸素を欠乏させてしまう性質があります。
つまりタバコを吸うことで体に行き渡るべき酸素が不足し、細胞の修復と傷口の回復を遅らせてしまうのです。
美容を意識するなら、タバコは控えるべき。脂肪吸引に限らず、美しい肌や健康な体を作るためにはタバコはまさに最大の悪とも言えます。美の基本は血行を良くすることです。
タバコが与える害は美と健康どちらにも大きな影響を与えるため、せっかく脂肪吸引を行っても傷跡が汚く残ってしまえば、台無しになってしまいます。
これを機に禁煙できることが最も望ましいですが、せめて脂肪吸引術後の回復を考え、早めの禁煙対策を考えておきたいものです。
脂肪吸引後は喫煙だけでなく、飲酒も控えなければいけません。飲酒はタバコとは逆に血流を良くする作用があります。
血流が良すぎることは傷口の治りや細胞の修復にあまり良くありません。脂肪吸引後は身体の組織に変化が起こるため、飲酒をすることで逆に回復に時間がかかってしまうことがあります。
特に脂肪吸引後の内出血に大きく関わります。脂肪吸引後の部位には必ず内出血が起こります。正しく対処すれば1週間ほどで内出血は治まりますが、飲酒することにより血流が良くなりすぎて逆に治りかけていた内出血が悪化する可能性があります。
しかも飲酒後の血液はアルコール濃度が高く、肝心の酸素や栄養素は不足している状態のため、細胞修復が遅れてしまいます。
アルコールを好む方には辛いかもしれませんが、傷口が回復するまでの間は飲酒を控えるようにしてください。
脂肪吸引後のダウンタイムではマッサージをするなどのアフターケアを行なうことが大変重要です。脂肪吸引後にクリニックで受けることができるインディバを使ったアフターケアについてご紹介します。
インディバとは高周波温熱機器のことです。スペインで開発された機器で、高周波エネルギーを使用して体内の温度を上げることができます。体を芯から温めるので、痩身目的のためにもよく使用されている機器です。
脂肪吸引では脂肪を無理やりに吸引するため、アフターケアをきちんと行なわないと手術した後の皮下が硬くなって拘縮が起きます。血管などにダメージが起きていることから、血液やリンパ液が溜まりやすくなり、パンパンにむくんでしまうことが少なくありません。
脂肪吸引をした後の部分にインディバを使用すると、その部分の温度が数度上がります。体温が高くなることにより血行が促進されるので、新陳代謝を高めることができます。またインディバによって細胞1つ1つを活性化させることができるので、細胞の修復を促進し、脂肪吸引後の回復を早める効果も期待できます。
脂肪吸引後はマッサージなどのアフターケアをしっかりとしないと「凸凹になってしまう」とよくいわれますが、「きちんとマッサージしていたのに、凸凹になってしまった」というケースも少なくありません。
せっかくキレイになるためにと脂肪吸引を受けたのに、凸凹になってしまったら元も子もありませんよね。 実はインディバは凸凹になってしまった肌にも効果的です。定期的に施術を受けることで、凸凹の早期改善を促します。
クリニックでの脂肪吸引後に受けることができるインディバですが、脂肪吸引とセットで受けることになっているわけではありません。脂肪吸引後のアフターケアとしてインディバを受けるかどうかは自分で決めることになります。
ただし、クリニックによってはインディバなどの機器を用いたアフターケアについて消極的なところもあります。そのようなクリニックで脂肪吸引をした場合は、アフターケアとして「インディバを受けたい」と言っても「必要ない」と言われる可能性が高いでしょう。
もしも脂肪吸引後にインディバを受けることを考えている場合は、脂肪吸引を受けるクリニックを選ぶ時点で、インディバを用いたアフターケアの方法について医師がどのように考えているのかを尋ねておくことをおすすめします。
インディバは、脂肪吸引とセットになっているわけではないので、脂肪吸引を受けたクリニック以外のクリニックで受けることが可能です。ですからインディバでのアフターケアを考えているなら、インディバの施術をやっているクリニックの情報を集めて、どこで受けるかを決めておくといいでしょう。
脂肪吸引をしてから1週間後に抜糸を行ないますが、その後から受けることができます。ただし、術後の経過には個人差があるので、人によっては10日くらい経ってから開始した方が良い場合もあります。術後の状態を見ながら、医師と相談しつつインディバを使ったアフターケアの開始時期は決めるといいでしょう。
インディバでアフターケアをやっているのに「凸凹がなかなか改善しない」という場合、拘縮による凸凹ではない可能性があります。
脂肪吸引はただ単に「脂肪を取り除いてしまえばいい」という簡単な施術ではありません。脂肪を取る量が多すぎても、逆に少なすぎても、仕上がりが凸凹してしまうことがあります。また脂肪は均一な量を吸引しなければなりません。
これらの点を考えると、脂肪吸引を行なう医師には高い技術が求められます。しかし脂肪吸引をするのに十分な技術を持ち合わせていない医師が脂肪吸引をしてしまうと、医師の技術不足によって術後に凸凹が見られることがあります。
医師の技術不足による凸凹の場合は、インディバでのアフターケアでも問題が解消されないことが少なくありません。その場合は、再手術が必要になります。インディバでのアフターケアでもデコボコの改善がみられない場合は、まずは担当医に相談しましょう。
脂肪吸引後のインディバでのアフターケアは、拘縮による凸凹を最小限にとどめたり、拘縮による凸凹を早期解消したりするのに役立ちます。とはいえ、脂肪吸引後にインディバによるアフターケアを受けるかどうかは個人の決定にかかっています。術後にマッサージなどのセルフケアをやるのが難しいと感じる場合は、クリニックに相談してみるといいでしょう。
傷口の回復に特に影響を与えるタバコと飲酒について説明しました。脂肪吸引の術後は傷口の回復が第一。細胞の修復には酸素と栄養分が必要です。
特にタバコは傷口の回復だけでなく美容と健康の大敵です。これを機に禁煙に取り組んでみてはいかがでしょうか。
また脂肪吸引の手術に限らず、術後順調に回復するためには注意点を守らなければいけません。
禁止事項は必ず守らないと、術後の回復が遅れるだけでなく傷口が汚く残ってしまいます。
注意事項および禁止事項は必ず守り、脂肪吸引後に理想の美しい体を手に入れてください。
もしどうしても飲酒や喫煙をやめる自信がない方は、一度医師へ相談してみましょう。施術までの過ごし方などアドバイスをくれるはずです。